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アガリクス研究データ

【動物実験データ】 - 霊芝との相乗効果1 -

ヒメマツタケ(ITO-S株)培養菌糸体と直井霊芝混合調製物の抗ガン効果とマクロファージ活性に対する作用
ヒメマツタケ(ITO-S株)と直井霊芝GYR系はともにSarcoma180移植固形ガンに対して抗ガン作用を示すことが確認されている。今回はヒメマツタケ培養菌糸体抽出エキスと直井霊芝GYR系(赤、白、黄3色混合品)抽出エキス混合調製物につきマウスのSarcoma180移植固形ガンに対する抗ガン作用とマクロファージ活性について検討した。
【材料と方法】
抗ガン試験には、6週令のICR/Slc系雌性マウス10匹を1群とした。これに、移植後7日目のマウスから採取したSarcoma180ガン細胞(5×106個)を移植し、24時間後から各検体の一定量(250mg/kg×2/日あるいは、500mg/kg×2/日)を毎日朝・夕2回連日20日間胃ゾンデにて経口投与を行った。移植21日目にガンの大きさ(cm3、4/3π a2b/2,ただし、a:短径,b:長径mm)を測定し、対照群と比較してガン抑制率(%)=(1-T/C)×100を算出した。ただし、T:検体投与群のガンの大きさ、C:対照群のガンの大きさ、また移植21日目におけるガン完全消失率(%)およびマウスの生存率を対照群と比較した。
また、マクロファージ試験には、1群10匹のマウスを用いて抗ガン試験と同条件下において実施した。各検体の最終投与後、24時間後に各々のマウスの腹腔マクロファージを採集して、正常マウス対照群 と担ガンマウス群の腹腔マクロファージ数を測定し、比較検討した。
【結果と考察】
■ヒメマツタケ(ITO-S株)培養菌糸体抽出エキスと直井霊芝GYR系(赤、白、黄3色混合品)抽出エキス混合調製物の抗ガン活性の有無
ヒメマツタケ(ITO-S株)培養菌糸体抽出エキス「ABME」と直井霊芝GYR系(3色)抽出エキス「GLE」混合調製物のSarcoma180固型ガンに対する抗ガン活性
ヒメマツタケ(ITO-S株)培養菌糸体抽出エキス(75%)と直井霊芝抽出エキス(25%)混合調製物の1,000mg/kg、20日間連日の経口投与群では顕著な抗ガン活性がみられ、移植3週間後のガン抑制率は91.4%を示し、4週後では60%のマウスにガンの完全消失が認められた。また500mg/kg、20日間連日の経口投与群においても、40%のマウスにガンの完全消失を伴う強い抗ガン効果が認められた。
■ヒメマツタケ(ITO-S株)培養菌糸体抽出エキスと直井霊芝GYR系(赤、白、黄3色混合品)抽出エキス混合調製物のマクロファージ活性に対する作用
ヒメマツタケ(ITO-S株)培養菌糸体抽出エキス「ABME」と直井霊芝GYR系(3色)抽出エキス「GLE」混合調製物のマクロファージ活性に対する作用
マクロファージ活性(表2)も抗ガン活性とよく相関し用量依存性の結果が得られた。特に、ヒメマツタケ(ITO-S株)培養菌糸体抽出エキス(75%)と直井霊芝抽出(25%)混合調製物の1,000mg/kg、20日間連日の経口投与群では、担ガンマウス対照群と比較してマクロファージが5.3倍と顕著な活性化が認められた。
今後、ヒメマツタケ培養菌糸体と直井霊芝混合調製物の利用として、これらの持つ抗ガン活性および細網内皮系機能、特にマクロファージ活性を生かした、高付加価値のある食品分野への応用が期待される。
ヒメマツタケ(ITO-S株)培養菌糸体抽出エキスと直井霊芝混合調製物は、顕著な抗ガン活性を示し、担ガン状態下のマウスにおいても強いマクロファージ活性をもつことが認められた。
ヒメマツタケ(ITO-S株)培養菌糸体と直井霊芝混合調製物の抗ガン効果とマクロファージ活性に対する作用


[医学と生物學・第137巻・第2号・1998年8月10日]に掲載
※掲載されている論文中にある「五岳霊芝」はすべて「直井霊芝GYR系」のことです。



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